心臓カテーテル

狭心症・心筋梗塞とは

狭心症は、虚血性心疾患と呼ばれる疾患の1つに分類され、心臓の筋肉に血液と共に酸素を送っている冠動脈と呼ばれる血管に異常が起こる病気です。これにより血液量・酸素量が減少してしまう虚血という状態になり、心臓の筋肉を動かす能力が低下してしまいます。
冠動脈が完全に詰まってしまい血流が途絶え、心筋が壊死した場合は心筋梗塞と呼ばれます。

症状

狭心症の主な症状は、締め付けられるような胸の痛みです。また、胸の痛みだけでなく、胸の圧迫感や息苦しさなどもあります。狭心症発作は、胸の中央からみぞおちにかけて広範囲で胸痛が起こります。
狭心症は、血管が狭くなることで、心臓に十分な血液が送ることができず虚血状態になり、胸痛や胸の圧迫感を感じます。症状は一時的なもので、冠動脈の血流が回復されれば、発作は10分程度で消えてしまいます。
一方、心筋梗塞は胸の広範囲で圧迫感や強烈な痛みが30分以上続きます。吐き気や冷や汗が出たり、呼吸が苦しくなり、意識を失う場合もあります。 心筋は発作からおよそ15分後に壊死を起こし始め、壊死が進むと心臓が機能しなくなり、死に至る病です。発症後は、我慢せずにすぐに救急車を呼んでください。

原因

冠動脈に起こる異常として、動脈硬化や痙攣、狭窄、閉塞が代表的です。多くの場合、血管内にプラークとよばれるコレステロール等の固まりがこびり付き、血液の流れを妨げてしまうことで異常が発生します。一般的に乱れた生活習慣や食生活、過度なストレス等が原因と言われております。

検査

血圧測定、心電図検査、心臓超音波検査などで心臓の異常が疑われる場合には、64列CT検査などでも調べますが、より詳しい状態を知るためには心臓カテーテル検査が必要です。

≪64列マルチスライスCTにて撮影した心臓全体の画像≫

心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査は、狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患を診断する最も確実な検査です。
足の付け根の動脈・静脈、あるいは腕の動脈から、管(カテーテル)を挿入し、心臓の動きや大きさ、心臓の中の圧力、冠動脈の狭窄を詳しく調べる30分ほどの検査です。造影剤を注入し、心臓をX線透視下で状態を観察します。造影剤によって冠状動脈が映し出され、狭窄した箇所が分かります。カテーテル穿刺部に麻酔注射を打つ際、チクッとする痛みがありますが、血管内には痛みを感じる神経がないため、検査中ほとんど痛みはありません。
また、造影剤の注入により、身体が熱く感じることがありますが、一時的なものですのでご安心ください。血管の中にカテーテルを入れるなんて怖い、と不安になられる患者様は多いかと思います。
検査中も不安なことがあれば、医師・看護師に我慢せずにお話しください。
※当院では1泊2日の入院でカテーテル検査を行っております。

カテーテル治療

心臓カテーテル 経皮的冠動脈形成術(PCI)

狭心症や心筋梗塞など狭くなった冠動脈を先端に風船のついた管(バルンカテーテル)で拡げる治療方法です。また、ステントと呼ばれる特殊な金属のメッシュ構造の筒を狭くなった部分に留置し再狭窄を防止します。

閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル治療(ASO)

手や足の血管が詰まり、血液の流れが悪くなり、手先や足先へ栄養や酸素を十分に送り届けることができなくなる病気で、手足にさまざまな障害が現れます。症状が悪化すると、足先が腐ってしまい(壊疽)、最悪の場合、足を切断しなければならないこともあります。心臓カテーテル同様、狭くなった手足の血管にバルンカテーテルを用いて拡張、ステントを留置する治療を行います。

頸動脈狭窄症に対するカテーテル治療(CAS)

頚動脈狭窄とは、脳に血液を送る大切な血管である頸動脈の内側に、お粥(アテローム)状のかたまり(プラーク)が付着し血管が細くなる病気です。足の付け根の血管からカテーテルを挿入し、頸動脈まで到達させます。心臓カテーテル同様、細くなった頸動脈の血管にバルンカテーテルを用いて拡張、ステントを留置する治療を行います。

不整脈の治療に対するカテーテル治療(ABL)

心臓の電気の流れや発生に異常をきたし、脈の打ち方が乱れた状態のことを不整脈といいます。薬物療法以外の治療方法としては、カテーテルアブレーション治療(ABL)やペースメーカー植え込み術等行っています。

≪カテーテル室での検査の様子≫

予防

バランスの良い食生活や、たばこを吸わない人、普段から適度に運動を行っている方は狭心症になるリスクが低いと言われております。また現代病とも言える心の疲れ、ストレスも原因の1つと言われており、やはり規則正しい生活習慣を心がけることが、狭心症予防に限らず健康を保つ大事な要素だと言えます。
動脈硬化を進行させないことも重要であり、狭心症を疑う症状が起きた場合は、早めに循環器科へご相談ください。